注目ベンチャー紹介:Xronos
2026
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01
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Written by Hiroaki Kawada
今回の注目ベンチャーの紹介はXronosです。
Xronosは、ロボットや自律システムの開発において課題になりやすい安全性の説明や認証対応を、決定論的(Deterministic)な実行モデルによってソフトウェアの挙動を再現・説明可能にしようとするロボティクス向けソフトウェアスタートアップです。
Xronos
サービス/プロダクト概要
- Xronosは、ロボットが「毎回まったく同じ順序・同じ理由で動く」ことを保証するための、ロボット向けソフトウェア実行基盤を開発するスタートアップです。ロボットの動作を再現・説明しやすくすることで、安全性の説明や認証対応を行いやすくすることを目指しています。
- ロボットや自律システム向けの決定論的(Deterministic)実行基盤
- 同じ入力条件であれば、毎回まったく同じ順序・タイミングでソフトウェアが動作
- シミュレーション(SIL: Software-in-the-Loop)、HIL(Hardware-in-the-Loop)、実機で同一の動作を再現可能
- ロボット内部で
- どの処理が
- どの順番で
- どのタイミングで
実行されたかを正確に記録
- ROS(Robot Operating System)に依存せず導入可能(ROSあり/なし両対応)

特徴/提供価値
- 挙動の再現性
- シミュレーションで確認した動作を、実機でも同じように再現可能(にする基盤を開発)
- 説明しやすい安全性(Safety)
- なぜその動作になったかを、後から追跡・説明できる=安全性の証明によりロボット導入の工数を簡略化
- 認証対応のしやすさ
- ISO 10218(産業用ロボット)
ISO/TS 15066(協働ロボット)などで求められる説明性に対応
- ISO 10218(産業用ロボット)
- デジタルツインとの親和性
- デジタルツイン上で検証した挙動を前提に議論可能
- 従来のロボットソフトウェア
- イベントが来た順に処理(イベントドリブン)
- 実行順序が毎回変わる可能性
- 「動くが、なぜそうなったか説明しにくい」
- Xronosのアプローチ
- 実行順序を事前に定義
- 割り込みや非同期処理の影響を受けにくい設計
- 「毎回同じ理由で、同じ動作になる」
ビジネスモデル
- ロボットの型式(プラットフォーム)単位でのIPライセンス
- 出荷されるロボット/コントローラ台数に応じたロイヤリティ
- ソフトウェア更新時の検証・認証維持を含む長期契約など(アーリーステージのためマネタイズの選択は構想中)
市場動向・なぜこの会社なのか?
- ロボット導入は進んでいるが、量産や実運用フェーズで安全性の説明・認証対応が負担になり始めている
- 車載分野では、決定論的なソフトウェア設計が安全性と説明性の点でニーズが特に高い
- 産業ロボットやAMR(Autonomous Mobile Robot)分野では、同様の実行基盤はまだ一般的ではない
- ロボットの動作そのものを「説明しやすくする」基盤は少ない
顧客・競合・パートナー
- 顧客(候補含む): 車メーカー・Tier1、産業ロボットメーカー(FANUC、安川電機、KUKA、ABB など)
- パートナー(候補含む):日本国内最大手の車向けTier1とPoC実施中
- 競合:ROSベースの認証対応ソフトウェア、シミュレーション/デジタルツインツール