注目ベンチャー紹介:Light Polymers

Written by Hiroshi Tanaka

今回の注目ベンチャーの紹介はLight Polymersです。

Light Polymersは、自己配向性を持つリオトロピック液晶を用いた塗布型偏光板およびリターダー技術を開発します。

※取り扱い注意!こちらの情報の展開は社内限りです※

Light Polymers

https://www.lightpolymers.com

サービス/プロダクト概要

自己配向性を持つリオトロピック液晶(LLC)を用いたコーティング型偏光板およびリターダー技術を開発。

従来のPVA偏光板に代わる塗布可能な薄膜構造で、ディスプレイ、Mixed Reality(MR)、LED照明、太陽電池、スマートガラスなどに応用。

特徴/提供価値

・コート可能な偏光板技術により、従来のフィルム製法を置き換え、薄型・軽量・低コストな光学層を実現している。

・自己配向性を持つ液晶材料を用い、高い光学均一性と透過率を両立し、優れたコントラスト性能を発揮する。

・既存のスロットコーター装置で製造でき、ライン改修がほぼ不要なため、量産導入コストを大幅に抑えられる。

・リターダーと偏光層を一体形成できる独自構造で、光学部品の簡素化と薄型ディスプレイへの応用を可能にする。

同社のリオトロピック液晶 左:無色液晶 右:着色液晶

ビジネスモデル

・ディスプレイ・光学部材メーカーに向けて材料供給および技術ライセンス提供

・主要顧客・パートナーと共同開発(特にAR/VR、車載HUD用途)を推進。

市場動向・なぜこの会社なのか?

・折りたたみ・透明ディスプレイの普及に伴い、薄型で柔軟な光学材料の需要が急速に高まっている。

・製造工程の簡略化と環境負荷低減を両立できる塗布型液晶プロセスが、業界の新たな標準となりうる。

・耐熱・耐湿性の高い材料が求められる中、PVA代替となる液晶薄膜技術を商業化できる企業は少ない。

・TELVCやJSRなど大手日系企業の出資を受け、信頼性と産業界での展開力を兼ね備えている。

偏光板のスペック比較表(同社資料より)

顧客・競合・パートナー

・顧客候補:SamsungDisplay、LG Display、BOE

・パートナー:JSR、TEL VentureCapital、Tsingda VentureCapital

・競合:UbiQD、Kyulux、GlobalGraphene Group

※取り扱い注意!こちらの情報の展開は社内限りです※

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