注目ベンチャー紹介:LighthouseAI

Written by Yuhei Yano

今回の注目ベンチャーの紹介はLihgthouseAIです。

同社は、米国ライフサイエンスおよび医薬品サプライチェーン向けのRegTech(規制テクノロジー)企業です。

※取り扱い注意!こちらの情報の展開は社内限りです※

LighthouseAI

https://www.lighthouseai.com/

サービス/プロダクト概要

  • 州・連邦レベルで非常に断片化した医薬品規制・ライセンス要件を、AIと決定論的ルールエンジンを用いて自動判定・管理するプラットフォームを提供
  • 中核となるプロダクトは「Intelligence」と「Management」の2つで構成。
    • Intelligence:80以上の規制当局、2,000以上の州・連邦規制を常時モニタリングし、各施設(薬局、卸、3PL、製造業者など)の
      • 事業形態
      • 取扱製品(例:管理薬、コールドチェーン製品)
      • 地理的条件
      といった施設属性を入力すると、「この施設に必要な規制・ライセンスが何か」「何が変更されたか」をYes / Noの二値で提示する。
    • Management: ライセンス更新のリマインド、タスク管理、関連書類の保管、タイムスタンプ付きの履歴管理を行い、規制当局の監査に即応できる証跡管理を実現する。
    この2つに加え、複雑な案件に対しては人(規制専門家)によるサービス支援も提供しており、ソフトウェアと専門知見を組み合わせた実務的なソリューションとなっている。
画像出典:同社Webページ


特徴/提供価値

LighthouseAIの最大の特徴は、「規制テキストを検索するツール」ではなく、「事業体ごとに必要な対応を即時に判断する“規制判定エンジン”」である点にある。

1.Facility-Specific Logic(施設特化ロジック)
  • 一般的な法令データベース(LexisNexis等)が「広範な法令文」を提示するのに対し、LighthouseAIは施設の属性を前提条件として、適用される規制だけを抽出する。
  • これにより、不要な規制情報に埋もれることなく、実務に直結する判断が可能になる。

2.Deterministic Model(決定論的モデル)

  • 生成AI(LLM)にありがちな“それらしいが誤った回答”を排除するため、LighthouseAIは決定論的ロジックと人のレビューを組み合わせた設計を採用。
  • 規制領域において最も重要な「間違えないこと」を最優先にした設計思想。

3.Human-in-the-loop が前提の設計

  • 完全自動化が困難な規制領域において、規制専門家がAIの判断を補正・学習させる仕組みを組み込むことで、精度と信頼性を両立。
  • この人×データ×AIの組み合わせ自体が、参入障壁(moat)となっている。

ビジネスモデル


SaaS+サービスのハイブリッドモデルを採用

  • SaaS(ARRの中心)
    • Intelligence
    • Management
  • サービス収益
    • 新規州ライセンス取得
    • ライセンス変更対応
    • 更新支援

現時点では売上全体に占めるサービス比率は高いが、ARRの大部分はすでにSaaSが占めており、「コンサル主導 → ソフトウェア主導」への移行フェーズにある

価格は、

  • 管理施設数
  • 規制の複雑性
  • 利用プロダクト(Intelligence / Management)

に応じてスケール中。

市場動向・なぜこの会社なのか?

DSCSA(米国医薬品サプライチェーン法)が最大の追い風

2026年11月、DSCSAの猶予期間が終了し、すべての取引当事者は「Authorized Trading Partner(ATP)」であることを相互に確認しなければならなくなる。

  • 有効な州・連邦ライセンスを持たない
  • それを電子的に証明できない

場合、取引自体ができなくなる

これは特に、

  • 約19,000の独立系薬局
  • 約2,500の中小製造業者
  • ニッチな3PL

といったIT投資が進んでいない“長い裾野(long tail)市場”にとって大きな「コンプライアンス・リスク」となる。

LighthouseAIは、

  • コンサル(月$40k超)ほど高価ではなく
  • 大手エンタープライズソフト(IQVIA等)ほど過剰でもない

「規制対応をしないと事業が止まる中小企業」に最適化されたポジションを取っている点が強み。

顧客・競合・パートナー

  • 顧客:
    • 製薬会社
    • 3PL、卸
    • 独立系薬局・中小事業者
  • 競合:
    • コンサル/法律事務所:高信頼だが非スケーラブル・高コスト
    • エンタープライズソフト(Veeva, IQVIA):R&D中心でSMB向けには過剰
    • トラック&トレース企業(例:TraceLink):隣接領域。ATP検証は補完関係になり得る
※取り扱い注意!こちらの情報の展開は社内限りです※

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