注目ベンチャー紹介:GenMD

Written by Issei Kusano

今回の注目ベンチャーの紹介はGenMDです。
GenMDは、合成医療データ(EHR 等)を使って、医療データを安全かつ合法に共有・商用活用可能にするプラットフォームを提供しています。

※取り扱い注意!こちらの情報の展開は社内限りです※

GenMD

https://genmd.ai/

サービス/プロダクト概要

  • AI によって生成された、HIPAA/GDPR 適合の匿名化シンセティック医療データ(EHR 等)を使って、医療データを安全かつ合法に共有・商用活用可能にするプラットフォーム
出所:GenMD Webサイト

特徴・提供価値

  • 高忠実度かつプライバシー保護された合成データを生成し、実データに近い構造・統計特性を持ちながら、個人が特定されるリスクを排除
  • HIPAA/GDPR 等の規制をクリアしており、規制対象となる実患者データではなく“レプリカ(合成データ)”を使うため、従来の法的制約を回避してデータ共有・コラボレーションが可能
  • 構造化データだけでなく、テキスト(医師ノート)や画像、医療請求データなど多様な医療データ形式に対応しており、EHR、請求データ、臨床ノート、医療画像メタデータなど幅広く合成可能
  • デフォルトで合成データ → 必要時に実データで検証のワークフローにより、まず安全な合成データでモデル開発・分析を行い、十分な精度や妥当性を確認した後、実データでの検証を制御された環境下で行える。これにより、実データの取り扱いリスクを最小化
  • クラウド環境で即座に利用可能、あるいは自ホスティング(オンプレまたはプライベートクラウド)での展開も可能
  • 医療機関が保有する EHR などの資産を、安全・合法に外部研究機関や製薬会社と共有し、ビジネス価値を引き出すことを可能にする


ビジネスモデル

  • 医療機関や組織に対して、自社ホスティングまたはクラウド環境でのライセンス提供(GenMD Synthesizer の導入)
  • データ利用・共有を行いたい研究機関や製薬会社に対して、データアクセス/サブスクリプションモデルによる提供

なぜ今この会社なのか

  • 医療データの規制・プライバシー保護の厳格化が進んでおり、患者データは非常にセンシティブであり、法規制(HIPAA/GDPR など)のもとでは共有・活用が難しく、これが研究やコラボレーション、商業利用の大きな障壁になっている
  • 従来、データ共有や研究を始めるには DUA(データ使用契約)、IRB(倫理審査)、インフラ構築など多くの手続きと時間が必要であり、合成データならこれらを大幅に短縮でき、より迅速でスケール可能なデータ活用が可能

顧客・競合・パートナー

  • 顧客:医療機関、製薬会社、アカデミア/研究機関
  • パートナー:医療機関・ヘルスシステム

※取り扱い注意!こちらの情報の展開は社内限りです※

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