注目ベンチャー紹介:Etherdyne Technologies
2026
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Written by Issei Kusano
今回の注目ベンチャーの紹介はEtherdyne Technologiesです。
Etherdyne Technologiesは、他社製品に組み込むことが可能なワイヤレス給電技術(送信機・アンテナ・受信機)をライセンス/供給するB2Bプラットフォーム企業
Etherdyne Technologies
サービス/プロダクト概要
- 磁気共鳴を用いて「空間に電力ゾーン」を作り、複数デバイスをコード・バッテリーなしで同時に動かせるワイヤレス給電プラットフォームを提供

特徴・提供価値
- Etherdyne Technologiesの技術は、デバイスが電源コードやバッテリーに依存せずに動作できる状態を作るため、ユーザー体験として「置けば動く」「充電を意識しない」世界観を実現可能
- 一般的なQi(ケーブルを使わずに充電器の上に置くだけでスマートフォンなどを充電できる非接触充電の国際標準規格)のような“1対1の充電”ではなく、同一の電力ゾーン内で複数デバイスを同時に給電でき、しかもデバイスごとに異なる消費電力ニーズに対応できる
- 6.78MHz(ISM帯)の磁気共鳴を使い、最大100Wまでの電力供給が可能で、低電力RF給電と高電力EV給電の中間領域で「実用出力×柔軟性」のポジション狙っている
- 構成要素がRFジェネレーター(送信)、ループアンテナ(電力ゾーン定義)、受信機(電力変換)と明確で、テーブル規模から壁面規模まで拡張できるため、家具・空間・什器などに自然に溶け込ませやすい
- 61件の特許ポートフォリオを持ち、ワイヤレス給電領域での参入障壁と交渉力(特にライセンスモデルとの相性)を確保している点が、技術企業としての持続性につながっている
ビジネスモデル
- テクノロジーライセンス企業
- Etherdyne Technologiesの参照設計(reference design)をもとに技術企業が製品化できる形でライセンス提供
- コンポーネント(送信機等)をETIが販売
- 家具メーカーなど技術開発力が高くない顧客に対しては、製品側に組み込めるようにすることで導入ハードルを下げている
- ハイブリッド型
- 顧客が送信機をEtherdyne Technologiesから購入し、受信機は自社で設計・製造するなど、顧客の能力や戦略に合わせたハイブリッド型の提供
なぜ今この会社なのか
- 生活空間・職場空間におけるデバイス数が増え続け、IoTも含め「給電がUXのボトルネック」になっている中で、“空間に電力を実装する”という解決策が求められている
- Qiの延長では実現しにくい「複数同時×位置自由×実用出力」という領域で、特許群・アーキテクチャ・導入形態(ingredient化)を揃えたプレイヤーは限られており、技術の成熟と市場要求がマッチし始めている
顧客・競合・パートナー
- 顧客:PCゲーミングやPC周辺機器メーカー、家具・ホームデコ領域、バイオメディカル研究用途
- パートナー:現状の製造パートナーは台湾・中国。日本ではビルオートメーション領域でAzbilとの関係性あり
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