注目ベンチャー紹介:BlueFlag Security

Written by Yusaku Masunaga

今回の注目ベンチャーの紹介はBlueFlag Securityです。
BlueFlag Security は、ソフトウェア開発ライフサイクル(SDLC: Software Development Life Cycle)におけるIDや脆弱性などを統合的に管理し、セキュリティガバナンスを強化するプラットフォームを提供しています。
※取り扱い注意!こちらの情報の展開は社内限りです※

BleuFlag Security

https://www.blueflagsecurity.com/

サービス/プロダクト概要

SDLCにおける「開発者(人的/機械的)アイデンティティ」「ツールの構成・状態」「オープンソース/コードの脆弱性」などを統合的に管理・可視化し、セキュリティガバナンスを強化します。

  • 開発者・サービスアカウントなどの過剰な権限の検出と削減。 
  • 開発ツールやCI/CDパイプラインにおける構成ミスや設定の不備をモニタリングし、ベストプラクティスに沿った状態の維持。 
  • 秘密情報(シークレット/トークン等)の漏洩検出。  
  • オープンソース依存性のリスク管理(脆弱性・ライセンスの健全性・パッケージ品質等)。
  • 行動・挙動の異常検知、IDガバナンス、継続的コンプライアンス保証。
  • プラットフォームは多数の既存ツール/サービスと統合可能で、GitHub/GitLabなどのリポジトリ、IAMシステム(Okta, Microsoft Entraなど)、CI/CDツール、OSSレポジトリ、SAST/DAST/SCAツールなど多様なデータソースをカバー。

同社HPより

特徴・提供価値

  • アイデンティティ優先アプローチ:人も機械も含むアイデンティティを、SDLCセキュリティの中心要素と位置付け、過剰な権限や誤ったアクセスが攻撃経路になる前に対策。
  • マルチレイヤー防御:コード、ツール、アイデンティティなど複数の攻撃ベクトルを同時に守る設計。
  • プロアクティブなリスク管理と可視化:開発パイプライン・ツール構成の不備・権限の異常などを早期に検出し、優先順位をつけて是正できる。
  • 開発者との協調:セキュリティが開発者の障害にならないよう、ツールへの統合を重視しつつ、開発効率を損なわない工夫。
  • コンプライアンスおよびガバナンスの強化:継続的な監査・ポリシー遵守を支援し、企業レベルで求められるセキュリティ基準を満たすための機能。

ビジネスモデル

  • SaaS型サブスクリプション。開発者アイデンティティ数、ツール数、統合先/データソース数等に応じて価格が変動。

なぜ今この会社なのか

  • ソフトウェアサプライチェーン攻撃の頻度が増加しており、従来のコードスキャンやOSS脆弱性だけでは対処が不十分という認識が強まっている。
  • 開発者/機械のアイデンティティの管理(認証・権限管理・アクセスの見える化など)が、SDLC中での盲点となることが多く、そこを補完するソリューションへの需要が高い。
  • 多くの企業が DevOps/DevSecOps を導入しており、セキュリティの早期統合やガバナンス・ポリシーの自動化が求められている。

顧客・競合・パートナー

  • 競合は以下のような会社が含まれる。
    • 従来のアイデンティティ管理/アクセス管理ツール(IAM/CIEMなど)を提供するOkta、Ping Identity 等。これらはアイデンティティ管理に注力してきたが、SDLC の開発ツール・コード・OSS依存性など開発ライフサイクル全体を統合的に見る機能にも侵食。
    • ソフトウェアサプライチェーン/OSSセキュリティの会社(Snyk、GitHubのDependabot機能、WhiteSourceなど)は、OSS脆弱性や依存性問題に焦点を当てている部分で競合。
    • 開発ツール/CI/CDプラットフォームと連携してセキュリティを提供するスタートアップ。開発パイプラインのポスチャー管理やツール構成チェックを提供するプレイヤー
  • 一方で、多数の既存開発/セキュリティツールとの統合機能を持っており、リポジトリやIAMなどはパートナー関係でもある。
※取り扱い注意!こちらの情報の展開は社内限りです※

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